IT系サラリーマンの社会的 blog

社会に対して思ったことを書いてます

戦争の空気

 日本時間の7月17日夜、ウクライナ東部の上空でマレーシア航空の旅客機が撃墜された。
ウクライナでは、ウクライナ政府と新ロシア派が対立しており、その裏では欧米とロシアが対立している。
また、日本では7月1日の閣議決定集団的自衛権の行使を容認した。
緊迫した国際情勢で今後日本はどうなるのか、個人的な考えを述べてみる。

戦争を知らない世代

 自分たちの世代は戦争を知らない。
戦争を知っているの具体的な定義はよく分からないが、少なくとも第二次世界大戦や冷戦より後に生まれたのは確かである。
1990年以降の日本では、個人による凶悪事件はいくつかあったけれど、組織によるテロ事件はオウム真理教が関わったものぐらいである。
また、体罰、暴走族、暴力団の取り締まりが強化され、身近な暴力がなくなりつつある。
自分たちの世代は社会的な暴力との関わりがほとんどない世代ともいえるだろう。

世界の問題地域

 世界は違う。
暴力的な事件は繰り返し発生している。
現在ウクライナで対立が激化しているが、他の地域でも問題が起きている。
中国と東南アジア、アフリカのエジプト、中東アジアのパレスチナイスラエルやシリアなどがあげられる。
特に衝撃だった事件は、2001年9月11日アメリカ同時多発テロである。
世界が動き日本も動いたのを小学生ながら感じた。
今回のマレーシア航空機撃墜事件でも同じものを感じるのである。

米ロの対立

 マレーシア航空機撃墜事件以前からウクライナの情勢はかなり気にしていた。
他の地域の問題と違って、米ロが直接的に対立するからである。
安全保障理事会で米ロは何回も間接的に対立している。
この2つの超大国の対立は戦争を想起せざるをえない。
今回の撃墜事件で、アメリカがさらにウクライナ問題に踏み込んでくるのは間違いない。
新時代の冷戦はどうなるのか、動向をしっかり見守らなければならない。

日本はどう動くのか

 アメリカ同時多発テロの時、テロ対策特別措置法(旧テロ特措法)が制定された。
といっても、政府による大きな動きはこれぐらいで、最低限の積極的な国際協力をした。
仮にウクライナ問題から欧米とロシアが戦争した場合、日本はどう動くだろうか。
いつも通り、最低限の積極的な国際協力をするのだろうか。
それとも、さらなる積極的な国際協力をするのだろうか。
おそらく、いつも通りの最低限の国際協力だろう。
状況によるが、集団的自衛権の行使容認により憲法上は最低限以上の協力を行うことができる。
しかし、国民はそれを許しはしないだろう。
そう信じている。
ただし、ロシアが最低限の国際協力をしている日本に攻撃をしない場合の話ではある。

全く分からない

 ウクライナ問題がどう転ぶのかは全く分からない。
米ロが戦争をするのは仮の話である。
日本の放送局がウクライナ問題を他の地域の問題と同列に扱っているのが不思議でならない。
他の問題と違って、この問題は明らかに米ロの対立につながっており、極めて重大な問題のはずである。
実は自分が思っている以上に米ロの関係が友好であり、単なる思い過ごしの可能性も十分にはある。

戦争の空気

 アメリカ同時多発テロは衝撃だった。
それに対するアメリカ国民の怒りもさらに衝撃だった。
なんと、当時のブッシュ政権の支持率は驚異の90%である。
この空気は誰にも止められない。
怒りが収まった後に残るのは、後悔だけである。
戦争を知らない新世代はどうするのだろうか。
第二次世界大戦の悲劇を繰り返さないよう努めたい。