IT系サラリーマンの社会的 blog

社会に対して思ったことを書いてます

にわか

 にわかとは、にわかファンの略称であり、一時的なファンという意味である。
ただ、これはネット上でよく使われているもので、もともとの意味は、

1.物事が急に起こるさま。突然。
2.病気が急変するさま。
3.一時的であるさま。かりそめであるさま。

である。
現在、2014 FIFA ワールドカップの真っ最中であり、自分の周りの話題はもっぱらそれである。
普段はアニメやソーシャルゲームのことが中心でなかなか話しに入れなかったが、今回のワールドカップでサッカーに興味を持ってくれてうれしく思う。
しかし、やはりにわかなので、的外れな発言が多い。
しかも、少し苛立つような発言ばかりである。
せっかく興味を持ってくれた人に苛立ってしまうのはなぜか、その原因を考える。

にわかのタイプ 

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 にわかは大きく2つのタイプに分類される。

  1. 知識披露タイプ
  2. 評論タイプ

1について、流行に便乗して知識を仕入れ、それをさっそく披露するタイプである。
ネットのおかげか、2014 FIFA ワールドカップに関する知識はなかなかのものである。
一方、少し昔のワールドカップについてはほとんど知らない。

2について、試合結果について、あれが悪かった、これが悪かったと評論する。
結果しか見ることができないため、見当違いな発言が多い。

にわかの問題

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 にわかの問題を以下の2つの視点で考える。

  1. ファン
  2. エンターテイメント開催関係者

1にとってのにわかの問題は、ファンと違い批判する傾向が強いことである。
ファンとは応援者のことであり、応援対象に強い思いがあり、あまり批判はしない。
対照的に、にわかには強い思いがないため、ついつい悪い点を言ってしまう。
(一般的に、良い点を言うより悪い点を言う方が簡単である)
ファンからすれば、興味を持ってくれて嬉しくなっている所で、応援対象をいきなり批判され空いた口が塞がらない。
ファンがにわかに苛立つのも当然である。

2にとってのにわかの問題は、一時的なファンでしかないことである。
エンターテイメント産業では、ファンの数を増やすことと利益を出すことは非常に重要なことである。
エンターテイメントの目的は大勢を楽しませることだが、ある程度の利益が出ないと続けることができない。
利益面では、にわかでも試合を見に行ったり、グッズを購入してくれるので、特別ファンと区別しない。
しかし、ファンの数の面では問題である。
にわかは一時的なファンでしかないため、告知しないとすぐにファンをやめてしまう。
開催関係者にとっては、告知をしなくても自ら興味を持ってくれるファンの方がより望ましい。

開催関係者と比べ、ファンにとってにわかの問題は重大である。
目の前で応援対象が非難されているからである。
応援対象を非難している人を嫌うのは当然である。
そして、嫌いな人と同じものを応援していると考えるだけで応援をやめたくなる。
つまり、にわかのせいでファンをやめてしまうのである。

にわかからファンへ

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 にわかはともかく、もとからのファンも離れてしまう誰も得しない状況にならないためにどうすればいいか考える。
まず、前に述べたにわかのタイプを見極める必要がある。
知識披露タイプなら、これからファンになる可能性が非常に高い。
何かをする必要は特にないだろう。
評論タイプの方はとても悪質であり、すぐに対応しなければならない。
具体的にどうすればいいかというと、「悪い点に注目するのはやめろ」「応援する気があるのか」「これだからにわかは」と言う。
自分の場合、「悪い点に注目するのはやめろ」をやんわりした言い方で伝えると不快ではなくなった。
「これだからにわかは」は最終手段である。
そもそも、評論タイプはにわかファンですらない。
評論タイプは応援していない、ただ流行の話題に乗っているだけである。
にわかと評論家気取りを区別することが重要である。

2014 FIFA ワールドカップ 日本代表

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 2014年6月29日現在、サッカー日本代表の批判が絶えない。
批判はネットの特徴とはいえ、強い相手に負けて言われるのは理不尽な気がしないでもない。
サッカー日本代表への応援の仕方は歪んでいる。
いわゆる「スター・システム」である。
マスコミはJリーグを取り上げず、不調な海外選手ばかりを報道する。
日本サッカー協会はそれに影響され代表を選出する。
エンターテイメントだから仕方ないのかもしれない。
今回の2014 FIFA ワールドカップ 日本代表の結果をみて、試合に出れなかった選手やファンはどう思うだろうか。
盛り上がればいいのか、勝てばいいのか、エンターテイメントの難しい所である。