IT系サラリーマンの社会的 blog

社会に対して思ったことを書いてます

日本における政治デモ

 7月1日に集団的自衛権の行使を認める閣議決定を日本政府がした。
この閣議決定に反対するデモが今でも行われている。
しかし、閣議決定はもう終わっており、デモを続けても意味が無いように思われる。
また、このようなデモを否定する考えを持つ人も少なくはなく、自分もその一人である。
日本におけるデモの現状を整理しつつ考察する。

日本におけるデモ

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 最近、日本で行われた大きなデモは以下のようなものがある。

一番上はどうなるのかまだ分からないが、下2つは阻止することはできなかった。
だからといってデモが失敗したというわけではない。
デモの目的は、自分たちの主張が社会の注目を集めることである。
さらに、特に目立った問題もなく、主張が他人にも受け入れられるとなおよしである。
(参照:wiki「デモ活動」)
この観点でみると、デモの目的は果たしたといえる。
インターネットにより、デモの告知を簡単に行うことができ、参加者を集めやすくなっている。
日本でもデモが身近なものになりつつある。

デモの効果

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 デモの一番の成功は、主張が他人に受け入れられることである。
つまり、デモすることによって主張に賛同する人が増えることである。
前述のデモでは、賛同者が増えただろうか。
そうは思わない。
賛同者の人数も反対者の人数もほとんど変わっていないだろう。
なぜなら、これらの主張は以前から大多数の人々に認知されているからである。
デモによって賛同者が増える場合は、それによって問題の存在に気づかされる場合のみである。
賛同者が反対者になったり、反対者が賛同者になることは滅多にない。
デモは議論の場ではないからである。
もともと周知されている問題に対してデモをすることは、単なる祭りでしかない。
裏を返せば、あまり知られていない問題に対してデモをすることは有効である。
問題が存在すると認識することは非常に重要なことである。

インターネット社会におけるデモ

 デモ以外にも考えを主張する方法はある。
メッセージ交換やブログといったSNSである。
デモとSNSの違いは以下の通りである。

  • 時と場所
  • 現実世界での運動
  • 警察への申請

一番の違いは、現実世界での運動である。
現実の人が集団で団結して行動する様は、かなりの迫力だと思われる。
インターネットの膨大な情報に埋もれがちなSNSと比べて非常に印象が残る。
逆にいえばデモの利点はそれだけで、双方向のやりとりができるSNSの方が主張が受け入れられやすいだろう。
集団で大声を出して主張する様は、ある意味で挑発的で暴力的である。
駅前の演説を時々聞くが、物騒だなと感じてしまう。
デモは主張する場であって、議論する場ではない。
この点が昔と変わっておらず、わざわざデモを行う必要があるのかと思ってしまうのかもしれない。

デモとSNSの融合

 デモにもSNSにも限界があり、このままでは現状を変えることは難しい。
デモとSNSが上手く融合することが望ましい。
具体的には、デモで自分達の団体を宣伝し、団体の意見をSNSで発信するというやり方がいいだろう。
団体が存在すると認識されることは非常に重要である。
知ってもらった後は、SNSを通して主張に共感してもらえばいいだろう。
SNSでどこまでできるか分からないが、可能性はある。

政府方針反対デモ

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 前述のデモは政府方針に反対するデモである。
実際、大規模なデモのほとんどが政府方針反対デモである。
このようなプロパガンダに近いデモには嫌悪感を抱いてしまう。
政府が嫌いなために反対しているように思えるからである。
つまり、反対のための反対である。
反対のための反対デモはよく行われており、正直飽き飽きしている。
デモを行うのはいいが、くどいという感情的な理由で反対者が増えるのは好ましくない。
政治的なデモを行うことでどれほどの効果があるのだろうか。
選挙の投票率は上がるのだろうか。
本気で現状を変えたいと思うのであれば、そこまで考える必要がある。
行うだけのデモではなく、効果のあるデモが求められつつある。