IT系サラリーマンの社会的 blog

社会に対して思ったことを書いてます

開き直る

人生の谷

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 人生山あり谷ありである。
人生が山の時は何も問題はない。
一生懸命、山を登ればよい。
しかし、人生が谷の時、みなさんはどうするだろうか。
人によっていろいろな谷があるが、ここではやる気が出ない、不安であるということに焦点を当てる。
その理由は、自分がかつてそうだったからである。
物事に取り組む→失敗する不安に駆られる→やる気が出ない→作業効率が落ちる
→さらに不安に駆られる→さらにやる気が出ない→さらに作業効率が落ちる
→案の定、失敗する→次の物事に取り組む
→最初からやる気がない→・・・→案の定、失敗する→次の・・・
という悪循環に陥っていた。
1年前と比べて何も成長していない達成していない自分に心底失望しさらにやる気をなくすという、どうにもならない状況になっていたことがあった。
この最悪な状況から抜け出した方法が、開き直ることである。
おそらく同じ状況になったことがある人なら、だれもがこの方法で解決しただろう。
それぐらい、開き直ることは大切なことである。

死ぬ瞬間

 ここで、「死ぬ瞬間」(ロスという医者の著書)というものを紹介しよう。
この中の「死の受容のプロセス」がとても印象に残った。
それを以下に記す。(wiki参照)

・第一段階「否認」
 患者は大きな衝撃を受け、自分が死ぬということはないはずだと否認する段階。
「仮にそうだとしても、特効薬が発明されて自分は助かるのではないか」といった部分的否認の形をとる場合もある。

・第二段階「怒り」
 なぜ自分がこんな目に合うのか、死ななければならないのかという怒りを周囲に向ける段階。

・第三段階「取引」
 延命への取引である。
「悪いところはすべて改めるので何とか命だけは助けてほしい」あるいは「もう数ヶ月生かしてくれればどんなことでもする」などと死なずにすむように取引を試みる。
神(絶対的なもの)にすがろうとする状態。

・第四段階「抑うつ
 取引が無駄と認識し、運命に対し無力さを感じ、失望し、ひどい抑うつに襲われなにもできなくなる段階。
全てに絶望を感じ、間歇的に「部分的悲嘆」のプロセスへと移行する。

・第五段階「受容」
 部分的悲嘆のプロセスと並行し、死を受容する最終段階へ入っていく。
最終的に自分が死に行くことを受け入れるが、同時に一縷の希望も捨てきれない場合もある。
受容段階の後半には、突然すべてを悟った解脱の境地が現れる。
希望ともきっぱり別れを告げ、安らかに死を受け入れる。
「デカセクシツ(Decathexis)」とロス(著者)が呼んだ状態である。
この状態で最後の言葉を残すことが多い。

 

自分の場合は、「死」を「失敗」に置き換えたものである。
つまり、「失敗の受容のプロセス」ということになる。
しかし、自分の場合は、「怒り」と「取引」の段階はなかったように思える。
このプロセスは自分の体験と非常に似ており、共感を覚えた。

理屈より実践

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 残念ながら、上記のように理屈を知ってもあまり意味はない。
なぜなら、失敗したらやる気が出なくなる(抑うつ)ことを知ったところで、開き直る(受容)ことはないからである。
どうしたら次の段階に移行するのかは、ほとんど分からない。
自分の場合ですら、どうやって開き直ることができたのかは不明である。
ただ、「ラストチャンス、最後までもがいてやる。失敗してもいい、今の自分でできることをやる、何もやらないよりかはマシだ。」と思ったことは確かである。
失敗しないためには失敗してもよいと思えるぐらいの心の余裕が必要なのかもしれない。
この矛盾に近いものが、理屈より実践ということを示しているのだろう。

とりあえずやってみる

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 開き直るきっかけとしては、とりあえずやってみることを勧める。
すなわち、どんなささいなことでも自分を認めることから始めてみてほしい。
テストで例えると、100点が取れないなら0点でいいとするよりも、60点でいいからやってみるという気持ちで試してみることだ。
自分が上記の悪循環に陥った時、なぜこうなってしまったのかどうすれば抜け出せるのかをずっと調べていたが、特に状況は変わらなかった。
しかし、とりあえず何かしようと思い、当たり前よりもさらに当たり前のことからやり始めた。
すると、心に少し余裕ができていることを実感した。
そこからは好循環で、人並みの精神状態まで戻すことができた。
考えるより、手を動かせということだろうか。

最後に、悪循環を打破したい人へ

開き直ってほしい。
今の自分を認めてほしい。
これからの自分も認めてほしい。